「またそんな目で見て。

かわいい顔がブスになるぞ!」




直樹さんが頭をポンポンすると、一番最初に私を見たお姉様は途端にご機嫌な顔になった。




この人、直樹さんのこと好きなんだ。




ちょっと頭触られただけであの笑顔。




……いいもん!




私なんてキスしちゃったんだから!




直樹さんが好きなのは私なんだから!






でもあの女の人、大人っぽくて綺麗な人だな…。




それに比べて私は……



高校生でまだまだお子ちゃま…。



ホテルのレストランに行ったって一緒にお酒飲める年じゃないし、おしゃれしてもあの人にはかなわない。


直樹さんの隣にいるのは、私じゃなくてあの人の方が似合ってるんじゃないのかな…?




惚れなおすはずが逆に落ち込む結果になるなんて…!