「…。」


女子生徒は
視線に気がついて
切れ長の瞳を下向けた

ばっちりと目があい
健は
ぴくりと眉をひそめる

だが
女の子は
然したる反応を見せることなく
また視線を空に戻した





なんだかその態度が腑に落ちなかった健は
む、と眉間の皺を深めた


「おい
パンツ見えてんぞ」


「…ふぅん」


「…」




「…」


女の子は

慌てる様子もなく

隠そうともしないで
気に止めることなく
変わらずそのままでいる


男子にスカートの中味を見られても
構わないのだろうか


健には理解が出来なかった

男に
下着を見られて
平気な女なんて
信じられない

健自身も他人には興味をもたない性格だ
他人にどう見られようと
気にはならない
だが
そんな健でも流石に

彼女の無関心さには
苛立ちを感じてしまった