「多川先生にも安心して報告が出来そう」


「多川先生、元気?」


瑠夏さんに連れて行ってもらった以来、会ってないなぁ…


「元気だよ。杏莉の心配もしてたから教えないとね」


あの人にはお世話になったからね


「もう少しで冬休みだよね?」


「あぁ、今年は楽しく過ごせそうだな」


「優斗君、杏莉のこと溺愛しちゃってるもんね」


夕依にからかわれると恥ずかしい


「夏休みに相手出来なかったからゆっくりその分の時間を埋めていくつもり」


優斗はあたしの頭を撫でながら話していた


「杏莉、本当に良かったね。杏莉のこと想ってくれる人が出来て…」


あたしは笑顔で小さく頷いた


優斗に出会わなかったらこんなに笑うことも楽しいと思うこともなかっただろう


こんなあたしを受け入れてくれた優斗には感謝しきれない