「杏はもっと素直になりな?」


「でも、迷惑じゃない?」


「何、言ってんだよ。迷惑なんて思ってない」


優斗はあたしが流している涙を優しく拭ってくれた


「あたし、優斗にたくさん甘えたい。だけど、あたしのワガママで優斗を縛りたくないの」


優斗だってやりたいことがたくさんあるはずだから。


「俺、やりたいことは決まってる。でも、今は杏莉の相手をするのが1番だ。」


「言いたいことあったら言って?」


「杏は俺の傍で笑ってくれてたらそれで良い」


……本当にそれで良いのかな?


「俺だって、これから先、迷惑掛けることたくさんあると思うから」


“俺の心配をするより自分の心配をしろ”と言ってくれた優斗。


この人はどこまで優しいんだろう。


本当にあたしには勿体ない人だ…