あたしは優斗に抱っこされたまま未優さんを出迎えた


実をいうと、もがいたけど離れたくなかったの


「また、ラブラブしちゃって。」


「姉貴、コイツ不安がってるからこのままにしといて」


優斗は分かってるんだ


あたしが泉実ちゃんの件で不安になったこと…


「あら、杏莉ちゃん何かあったの?」


あたしは正直に小さく頷いた


「優斗、また杏莉ちゃんを傷つけたでしょ?」


「俺が守れなかっただけ」


……優斗は悪くないのに


「杏莉ちゃん、何かあったら言って良いからね?」


……ピンポーン


また、お客さん?


「あっ、言うの忘れてた。大志さんも来るから」


……ということは。


「お邪魔するよ」


やっぱりお父さんだ。


「大志さん、お疲れ様です。杏莉はしばらくこのままにしてあげて下さい」


優斗が説明していた