ぐっすり寝てるのか寝かせても起きようとしない


あたしは彩芽ちゃんをベッドに寝かせ布団を掛けて起こさないように部屋を出る


そして、杏莉の部屋へと戻る


「あっ、お帰り。早かったね」


笑顔の杏莉が迎えてくれた


「ぐずらずに寝てくれたからね」


「ねぇ…愛花ちゃん」


「ん?どうした?」


「どうしてバイト始めたの?」


真剣で、でも何処かそれに寂しさを感じる


「パパやママに負担を掛けたくなかったから…」


あたしは高校入学と同時にバイトを始めた


此処では中学の時からボランティア活動として来てたんだけど…


施設長さんである春代さんの計らいで高校生になったからバイトとして雇ってくれることになった


「そっか…良いな」


杏莉は更に悲しい顔をした