「気にしてたら過ごせねぇよ?」


あたしは小さく頷いた


そして抱きしめられていた向きを変えられ優斗君を見る


するとゆっくり唇を重ねられた


これがあたしのファーストキス


優斗君がしてくれるキスはけして嫌ではなかった


むしろ嫌なことさえ忘れてしまえる甘いキス


「もしかして初めて?」


真っ赤であろうあたしは優斗君に見られないようにギュッと抱き付いた


「杏莉、可愛いよ?」


なんて甘い言葉を囁かれると尚更赤くなる


「面白がってるでしょ?」


「だって可愛いんだから仕方ないじゃん」


ニコッと微笑んで頭を撫でてくれた


「さっ、愛花んとこ行くぞ。杏莉が来るの楽しみに待ってるみたいだから」


優斗君はあたしの荷物も持ち手も握ってくれた


恥ずかしいと思いながら愛花のところへ向かった