何も話さないままあたしの部屋へと帰って来た


「優斗君、何か変だよ?」


荷物を置きベッドに座る


「杏莉、此処においで」


優斗君はあたしを呼ぶ


“此処”とは優斗君の膝の上。


「恥ずかしいよ…」


「良いから。おいで」


仕方なく優斗君の膝の上に座る


抱きしめられるって経験ないから恥ずかしくてたまらない


「俺、杏莉が好きだよ」


……えっ?


びっくりして言葉が出ない


「さっき、優雅と話してるのを見て気づいたんだ。俺、杏莉が好きなんだって」


まさか告白されるなんて思わなくて驚いた


「あたし、優斗君のこと何も知らない」


「俺だって杏莉のこと分からない。杏莉のこともっと知りたい。だから、これから教えて?」


ニコッと微笑んでくれる優斗君にドキッとした