「そんなあやふやなんじゃ認められないな」




勝平が憮然と言うと
「何でアンタに認められないといけないんだよっ」
と真治は声が大きくなります。




「私も納得できない、怪我させた責任を勘違いしてるだけじゃないの?」




銀子の言葉に
「そうだぞ、亜耶ちゃんはどうしたんだよ、亜耶ちゃんは」
と勝平が茶々を入れます。




「亜耶ちゃんは……あの時、苦しんでる月森さんを見ながら“亜耶、お腹すいてたのにー”とか“マンガみたい、ウケる~”とか小声で言ってた……」




「それでガッカリして銀子さんに乗り換えたのか?」




勝平に溜め息をつかれた真治は
「そんなすぐじゃないからな、月森さんは一目惚れされるタイプじゃないし」
と、また言葉の選択を誤って二人に渋い顔をされるのでした。