――――――――・・・・・・・
――――誰かが、立ってる。
柵の・・・・・・外?
あ・・・・あ、そう言えば。
昔、こんなことあったかも。
いつだっけ
何処でだっけ
私は・・・・・
「何・・・してるの?」
そう。確かそう言った気がする。
そしたらあの人が
ああ、そうだ。振り返って・・・・
「・・・・っせーな、殺すぞ。」
なんて、冷たくて哀しい目をして言ったんだ。
絶望の色
ううん、もっと単純な
まるで迷子が母親を探しているような
誰かに認め、求めてもらいたいような色。
私の口が動く。
「――――、―――」
あれ。
そこからは音を無くした映像のように、私の声も、彼の声も聞こえなくなって
「―――・・・・!」
私、何て言ったんだろう。
彼の目が見開かれていく。
そして私の視界がぶれて、霞んでいって―――・・・・・・
―――――途切れた。