勝った・・・・・・!
これで主導権は私が握ったも同然。
最後のだめ押し、とばかりに私は
「相手を信用できるかで心は変わるもんだと思うけど。」
と、付け足し。
希彩はしばらく「う、う~・・・う~・・・」と唸りながら葛藤をしていたが、ついに意を決したように顔を上げた。
「わ、分かりました!誓います!」
しゅびっと手を上げて声高に宣言。
計画通り・・・・!!
口角が思わず上がりそうになった時
「その代わり、メールで凱那さんの行動を確認させていただきますね!」
ほわっつ?
「三十分・・・・十分、いや一分おきに僕からメールを送ります!」
なななななんですと!!??
「ちょ、ちょっと待って!一分!?」
「はい!」
希彩は正座のまま、輝くばかりの笑顔で私を見上げている。
「・・・・・・・冗談よね?」
「まさか!それくらいが妥当な時間ですよ?」
妥当?
妥当!?
「おかしいおかしいおかしい!!!妥当のラインがおかしい!!大体あんた私のメアドなんて知って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ちらり
「もちろん知ってますよ?」
やっぱりいいいい!!!!
「凱那さんも僕のメアドを知ってるでしょう。」
「え!!?」
咄嗟に携帯を開き、電話帳を見ていく。
え、え、
「・・・・・な、ないけど・・・・」
ま さ か
「え~登録してなかったんですか?ほら、このアドレスですよ。」