希彩は大きな体を折り曲げ、地面に三本指をつけながら頭を下げている。


これが本当に成人男性だなんて・・・・


・・・・・・・・私こそ、こんなに態度でかくて良いのかな?

・・・・・いっか。一応は私が被害者だし?


一人納得した私は、もう一度足元で土下座をしている希彩を見た。


「・・・・・これからは絶対にこう言う事をしないって誓える?」


希彩が、私の言葉に反応して顔を上げる。


「は・・・・はいっ。」


「・・・・・ストーカーは絶対に止めて。」


「う・・・・・はい。」


「私の事をくまなく調べるのも、周りの人を使って調べるのも止めて。」


「え・・・・・は、はい・・・。」


「・・・・・私のプライバシーには一切関わらないで。」


「そ、・・・それは・・・・・・」



だんだん返答がしどろもどろになってきた。

だけど事前にきっちり約束しとかないと


私の身が持たない!



「分かった?ストーカー行為を止めてくれないと、私が貴方を好きになることはまず、なくなる。」


「え、えっ!?」


「当たり前でしょ?そんなことされたら、信用されてないんだって思っちゃう。だから私も貴方を信じない。そんな付き合いをしたい?」


「し・・・・!!ぼ、僕は何よりも一番凱那さんを信じてます!」


慌てて希彩が弁明するが


「貴方の行為はそう思えるって言ってんの。」


そう冷たく言い放つと、しゅんと黙ってしまった。