そんな生活から1ヵ月が経った頃…。



私はケン兄が来る8時を楽しみに待ってた。



だけど、その日は8時になっても病室のドアは開かない。



この1ヵ月間、8時を過ぎたコトなんて1度もなかった。



私の胸は少しづつ不安で高鳴ってゆく。




8時半になっても来ない…。




もぅ見捨てられたと思った。




この1ヵ月間…。



私がケン兄に発した言葉といえば、14日目に言った“ウザイ…。もぅ来ないで…。”の冷たい一言だけ…。




それでも、何も喋らない私なんかの為に嫌な顔一つしないで1日も欠かさずに病室へ来てくれていた。




時計の針は9時を指した。



もぅ来ない…。



諦めかけた瞬間、病室のドアが開いた。