日も落ち、窓の外を見ると未だ雪が降り続いている。



チカは片時もケンの傍を離れようとはしなかった。



まるで逢えなかった時間を埋める様に…。



ベッドの横にある椅子に腰掛け、眠るケンの左手を握り締めていた。



握った手の温もりだけがチカに“生きている”という希望を与え、その温もりを信じて今にも消えそうな光を見守り続けた…。