「すまない…。本当にすまない…。私が無力なばっかりに…。」


『院長が謝るコトはありません…。色々と世話になりました…。』


「いや…。世話になったのは、こちらの方だ。私も含め、この病院の人達に沢山の事を教えてくれた…。本当にありがとう…。」



院長は頭を下げたまま感謝の涙で床を濡らした。




『いえ…。こちらこそ今まで本当にありがとうございました…。』



最後に強く握手を交わし、院長室の扉を閉めた。