「今、出ている激しい頭痛・嘔吐・複視といったモノは、まだ初期症状に過ぎない。君の場合…。今後、出てくる症状として右手足の痺れだ。」


『右手足の痺れ…。』



ケンは震える唇を噛み締めて右手を見つめた。




「あぁ…。君の右半身は麻痺状態になり、やがて動かなくなってゆく…。右半身不随…。それが数ヵ月後か、数週間後か…。もしかしたら明日かもしれない。」



メイクができなくなる…。



どうして…。


どうして俺から大切なモノ全てを奪おうとするんだ…。