『大事な話って検査結果のコトですか?』


「まぁ掛けてくれ…。」



院長は手でソファーを差す。



それからしばらくの間、無言のまま険しい表情でケンとカルテを交互に見つめ続けた。



その沈黙と視線がケンを不安から恐怖へと変える。




院長とは付き合いも長い。



聞かずとも目を見れば何となく分かった。



『なぁ…。院長…。教えてくれ…。俺は、どうなるんだ?』


「…。」


『答えろよ!答えてくれ…。俺にだって残したいモノがあるんだ…。』



取り乱すケン…。



「君とは付き合いが長い。慰めを言ったところで、どうにもならないな…。全てを話そう…。」




院長は真実を語り始めた。