「なぁ…。チカ…。世の中には知らない方が幸せなコトもある。それでも君の記憶から消えてしまった大切な宝物があったとしたら、それが君を傷付ける為だけのモノでも全てを知りたいと思うか?」


『大切な宝物…?それが本当に私の大切な宝物なら知りたい…。』



しばらく考えたマサキは決心した様に口を開いた。




「ニューヨークへ行くんだ…。」


『ニューヨーク…?』


「そこに君の大切なモノ全てがある。行って自分の力だけで探すんだ。君との愛を…。出逢いを…。“運命”だと信じているアイツの為にも…。」