しばらくするとチカの両親が到着し、3人は病室を後にする。



3人は無言のまま病院のロビーで立ち止まり、怒りに満ちた言葉が沈黙を破った。




「あのケンって奴が許せない。チカを傷付けるだけ傷付けて、切り捨てる様に目の前から消えていった…。同じ男として情けないですよ…。彼はどうしようもない奴ですよ…。」



リュウは拳を握り締め、眉間に皺を寄せる。



「そうだな…。」



全てを見透かした様にマサキは悲しそうな目で返した。