「チカ!」



遅れて来たリュウが険しい表情で病室へ入って来た。




『この人は誰ですか…?』



チカはリュウを見つめながらマサキに尋ねる。




「この人は同じ職場の人で名前はリュウって言うんだ。」



マサキは恐がらせない様に優しい口調で説明した。



そのやり取りを見たリュウは呆然と立ち尽くす。




この絶望的な状況にそれ以上、誰も口を開くコトはなかった。