箱から出てきたのはチロルチョコではなく、キラリと輝くプラチナの“指輪”…。




「誕生日おめでとう…。お揃いのペアリングだ。」



ケンの左薬指にも同じ指輪が光っていた。



声が出ない代わりに大粒の涙が溢れてくる。




「チカはホント泣き虫だな!ほらっ!笑えって!」



チカの頭を撫でながら微笑みかける。




『だってさぁ…。びっくりするじゃん…。』



目を擦り、うまく言葉にできない。




「おいで…。」



ケンは両手を広げ、チカを包み込んだ。