『でも、どうしてネリネって名前で予約したの?』


「驚かせる為とネリネはチカの好きな花だから勇気付けにと思って!」


『私の好きな花…。ちゃんと覚えててくれたんだぁ!』




この時の私には幸せしか見えていなかった…。



というよりも幸せ以外のものを見ようとはしなかったのかもしれない…。



刻一刻と迫りくる黒い足音なんて聞こえるはずもなかったから…。