しばらく走ったところでバイクのスピードにも慣れてきた。



心地よい風…。


温かな光…。


そして、貴方の優しい背中…。




“大丈夫か?”



赤信号で止まる度、何度も聞いてくれた。



もぅ大丈夫…。



貴方と一緒なら何も怖くない…。




『気持ちイイねぇ!』


「んっ?」



強い風のせいで声は掻き消される。



チカは負けずに大きな声で叫ぶ。




「気持ちイイねぇ!」



ケンは何度か首を縦に振るコトでそれに答えた。




そうこうしてる間にバイクはお台場へと到着する。