深夜1時半…。



「明日から仕事だし、そろそろ寝るか。」


『うん!』



チカはベッドに入り、ケンはベッドの隣に敷かれた布団に入った。




「電気消すぞ。」


『はぁい!』




カチッカチッ…。




真っ暗になった部屋は何も見えない。



暗闇は少し不思議…。



8畳の部屋を無限に広がる空間へと変えたり、恐怖や不安を与えたり、何も見えない分だけ少し強きな自分へと変えてくれたり…。




『そっちに行ってもいい?』


「おいで…。」



広げられた布団に入り、ケンの体へギュッと抱き付く。



ケンもチカを優しく包み込んだ。



温かくて落ち着く私だけの居場所…。




この温かさは、いつも私を安心させてくれる。