「あなたは…?」



その声は僅かにしか聞こえないほど弱々しい。




『あっ…、あの…。私はケン君の友達で…。今、ケン君を呼んできますね。』


「いぇ…。大丈夫よ。すぐに戻って来るだろうから…。」



そぅ言って病室から出ていこうとしたチカを呼び止めた。




「こんな日に倒れてしまうなんて…。」



独り言の様に小さく呟いた。




「今日はケンとって思い出したくない日だろうに…。」



思い出したくない日…?



心の声を口にしようとした瞬間…。


病室のドアが開き、ケンとマサキが戻ってきた。