病院へ到着したと同時にタクシーから飛び降り、走って病院内へと入る。



受付で病室を聞き、階段を駆け上がった。




「ケン!ばぁちゃんは?」



勢い良く病室のドアを開く。



目の前に居たのはベッドの横に小さく座るケンの姿…。




「あぁ…。大丈夫…。いつもの発作だ。」


「意識は?」


「まだ戻ってないけど、しばらくすれば目を覚ますだろうって…。」


「はぁ…。良かった…。」



マサキは息を切らしながらも安堵の表情を浮かべる。




「君も来てくれたのか…。」



チカの姿を見つけたケンが言った。




『マサキさんから聞いて心配になったので…。』


「ありがとな…。」



いつもとは違い、その表情は柔らかい。




『いぇ…。』