『待って下さい!』



車に乗り込もうとするケンを引き止めた。



「何?」



なかなか言葉にするコトができないチカ…。



『あっ…、あの…。もし良かったらメアドを教えてもらえないですか?』


「君…。彼氏いるんだろ?」



知られたくなかった事実…。




「君は大切な何かを失ったコトはあるか?」


『いぇ…。』


「その時に感じる恐怖と虚しさは計り知れない…。」



リュウを失った時のコトなんて考えたコトなかった。