「俺も分からないんだ。今でも自分が選んだ、この道が正しかったのかなんて…。」



さっきまでの粉雪は大きな結晶へと変わり、2人へ降り注いだ。



「でも、俺は分からないまま“夢”を選んだ。」




まるで選んだコトに“後悔”している様な言い方…。




『夢ってメイクのコトですよね?』


「あぁ…。」


『どうしてメイクをやろうと思ったんですか?』


「ある女の子がメイクの素晴らしさを教えてくれたんだ。」


『どんな子だったんですか?』





ケンは空から舞い落ちる雪を見上げながら、ゆっくりと口を開いた。