「好きになりつつあるでしょ?ケン君のコト…。」




ホントは誰にも気付かれたくなかった…。



自分でも少し気付き始めていた。



リュウと付き合ってるのに他の人を好きになりそうで…。



でも、私の唯一の取り柄は一途だけだったから…。



そんな自分に気付きたくなかった。



だから気付かないフリをしてた。



心に灯った小さな灯…。



私の中だけに留めておこうと思っていた…。



いつか、そっと吹き消そうと思っていた…。



けれど、その灯は日を重ねる度に大きくなって私の心を温めてゆく。




本当はケン君のコト…。



そぅ想った瞬間だった。