「お疲れ様で〜す!」



その声と同時に休憩室のドアが開く。




最悪のタイミングで入って来たミリ…。



どんな状況かなんて知る由もない。



「ちょうど良かった。昨日はケンのスタジオに行ったのか?」



ミリの体はピクッと動き、すぐにチカを見た。




リュウにバレたら、まずいよ…。




そんなチカの気持ちを察したミリ…。



「あぁ!アレはですねぇ…。見学に行ってみようかなって思ったんですよ〜。昨日は結局、行けなかったんですけどねぇ。」



上手く誤魔化した。



「そんなコトなら直接、ケンに頼んでやったのに。」



その会話に慌てたチカは思わず会話に割り込んでしまった。



『いっ…、いや…。大丈夫です。だからケン君には何も言わないで下さい。』



そんなチカをリュウは首を傾げながら見つめている。



「ケンって誰っすか?」


疑問に思ったリュウがマサキに聞いた。



「俺のダチだよ。」


「そっすか…。」



少し不機嫌そうなリュウはチカの方を向いた。