完全に繋がった左目の皮膚を見たケン兄は持っていたボックスを開き、とてもメイク道具とは思えない物を取り出した。



『よし!始めるか!』



ケン兄の声でメイクが始まる。




怖い…。



すごく怖い…。



恐怖で全身が震える。




するとケン兄は何も言わず、手を優しく握ってくれた。



その温かさで嘘の様に震えが消えていく。



ケン兄を信じて私は右目を閉じた。