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次の日の学校帰り・・・
俺は同じクラスのツレ・・・洋太と駅に向かっていた。
「...なぁ、智也。お前今日なんか変じゃね?」
「あぁ?そっか?」
「心ここにあらず...だぞ?」
・・・そう。
昨日のあの人との事があってから、なんだかあの人が頭から離れない。
あんな若いのに、子供がいる。
・・・若く見えて実は普通に20代半ば超えてたりして・・・
「あっっっ!!」
そんな事を考えていたら突然洋太が大声を出した。
「おい、急に叫ぶなよ。ビビんじゃん。」
そんな俺を無視して、洋太はまた叫んだ。
「由美ーーーー!!おーーーーい!!こっちこっち!!」
駅前という事もあって、俺らのまわりの人がその洋太の声に反応してジロジロ見てくる。
「お、おい...声でかすぎ...」
そう言いながら、洋太がブンブン手を振る相手“由美”に視線をやった。