「俺と付き合ってください...」
そう言い切って、すぐに俺の身体に軽い衝撃と甘い香り...
「...あたしなんかでいいの?遠距離になっちゃうし...地味だし...手とかガサガサだし...今流行ってるテレビとか知らないし...オシャレとか全くわかんないし...」
俺にギュッと抱きつく由美ちゃんが小さい声でそう言う。
俺も由美ちゃんをギュッと抱きしめ返す。
「俺は...由美ちゃんがいいの!!」
「...智也くん...好き...デス」
聞こえるか聞こえないか・・くらいの遠慮がちな声。
でも、その“好き”って言葉だけで胸の奥がキューーっとなった。
抱きしめていた力を緩めて、お互いに顔を合わせる。
「由美ちゃん、顔真っ赤...」
「智也くんだって...」
そのまま自然とお互いの唇をそっと重ねた。