「...え?洋太?
うん、幼馴染だよ。...ほら、ウチの家庭って色々大変でしょ?だから、小さい頃から洋太や洋太のお家には色々とお世話になってるの。」
「...そっか。」
「...なんで?」
・・・なんで・・・?
何でだろう・・・。
洋太と由美ちゃんが“幼馴染以上の関係”だったら・・・どう思った?
「...特に深い意味はないよ?
洋太、やたら由美ちゃんのこと詳しかったから...」
「あ。もしかして。あたしと洋太が付き合ってるんじゃとか思ったとか?!
アハハハハッ!!ないないない!!洋太を男の子だと思ったことないもん♪
昔から一緒にいるからか兄妹みたいな...家族みたいな...」
・・・由美ちゃんのその言葉に正直・・・物凄くホッとしてる自分がいる。
そっかそっか・・・
由美ちゃんと洋太はただの幼馴染・・・
「...智也君?」
ふいに由美ちゃんに顔を覗き込まれて、バチっと目が合う。
「あ...... 「由美ちゃーーーーん!!智也お兄ちゃーーーーん!!
ブランコしよーーー!!」
サクラちゃんのその声で俺たちの視線はサクラちゃんに向いた。
・・・顔が熱い。
俺、きっと今すっげぇ顔が真っ赤だと思う。
「もう遅いから少しだけだよーー?」
俺はサクラちゃんの下に向かう由美ちゃんの後ろ姿をドキドキしたまま見つめた。