「わ、私も純くんがいるとは思わなかった」

どきどきしながら、下で笑う純くんを見る。


「先生に押し付けられてさぁ」

「私もだよ。遅刻しちゃって教室入ったら、強制的に」

「はは。俺は『たまにはやってみなさい』って」


担任の顔が怖すぎて、と笑う純くんに、あったかい気持ちが溢れる。

…いいな。こんなふうに、優しいお喋り。


今だけ、私だけの純くん。


みんなが見てない、子供みたいに笑う純くんと、お喋り。


「…ふ」

「ん?」

思わず笑ってしまうと、純くんが不思議そうに見上げてきた。