ななっ…………


「なんで寝たふりするのー!?」

「どうするのかなーと思って。机ベッドに上がる音がしなかったから、なにしてんのかと思ったら」

色葉ちゃんのヘンターイ、と口元に手を添えて、ニヤニヤされた。

「ち、ちがっ…!わわ私は、糸くずを…」

「人の寝顔、黙って見てるとか。んでいきなり触ってくるとか…」

「だから違うのーー!!」

人の話を聞けぇー!!


むっとした顔をすると、純くんは楽しそうに笑いながら「とって」と言った。

「え?」

とって?

「だから、なんか俺の頭についてるんでしょ。とって」

「あ、ああ、うん………」

言われたとおり、私はそっと手を伸ばす。