「…所詮噂だよ。見たものしか信じない奴なんか
ほっておけばいいよ」


…見たものしか信じない奴か


………でも


「七瀬君はイヤじゃないの?」


そう言うと彼はいきなり後ろを向いた


「ねぇ、さっきの話止めてくれる?俺らは友達なだけだから。ただ手を繋いでるってだけで付き合ってるとか言わないでくれる?」


彼は彼女達に強く言った


「あ……そうなんだ。ごめん、七瀬君。」


彼女達は走っていってしまった


「…これで誤解が解けた。」


そう言って彼は手を握りなおした


「……七瀬君は凄いね。面と向かってあんなこと…」


すると彼は私に微笑んで私に言った


「こんな事凄くないよ。道木さんだって出来るよ。」


彼の言葉に私は自然に笑うことができた