学校に近づくにつれ生徒が多くなる


「ねぇ、何で七瀬君が道木さんと一緒なわけ?」


後ろを歩く女子生徒の話声が聞こえる


「さぁ?手をつないでるってことは付き合ってんじゃない??」


「えー!?ないでしょ!……だって道木さんだよ?」


「や、あり得るよ。道木さんの噂しってるでしょ?色目でも使ったんじゃない?」


「…確かに。あんな綺麗な顔で色目使われたらねぇ~」


………酷い


私はそんなこと自分からしないのに…


それに彼は私を信じてくれてるだけだもん


なのにそんな勘違いされたくない


「………七瀬君、手、離さない?」


彼だってそう思ってるだろうし…


「……何で?」


「……………?」


彼の予想外の質問に戸惑う


てっきり彼もすぐ手を離してくれると思ってたから