カランって氷が溶ける音で自分がぼーっとしてたことに気づいた。

周りがざわついてる雑音。

心地好くはない雰囲気。

だけど私は一生懸命何気ない生活音に耳を済ます。


「ねえってば!」

「ん?なにー?」

「聞いてた?」

「聞いてた」

「嘘つき!ここの嘘は俺すぐ気づけるんだから!」

へへへって笑う彼氏。

嘘つき。
なんにも気づいてないくせに。