来るのかな?
いや、でも来ないよね…
来たらどうしよ?
いや、来ないよ。
「何?お客さん来るの?」
「いや、来ないですよ」
更衣室から出ていきなり店長に声を掛けられた私はどぎまぎしながら答える。
え、更衣室に居るのバレてた?
違和感ありすぎた?
「あーそっか。ないと思うけど、私用電話は控えてね」
「いやいや、分かってますよー」
余計不自然な私。
店長から烏龍茶をもらって一気飲みをして喉に流し込む。
「今日呼びは?」
「今のところさっき帰った佐藤さんかな?あ、あと高橋さんが来るかも知れないですね」
「あーそうなんだ。もうちょっと呼べそうだったらがんばって」
「あ、はい…」