-待ちに待った団体戦

午前中から歩き回った。が、全く見つからず…。
お腹が減って、自分の応援席に戻った。

「なんでこう…いないのかねぇ?」

おにぎりを頬張りながらるいにそう言った。

「確かに…なんなんだあいつはっ!」

「岡中の人に聞いてみる??」

「それがいい!」

「よっちゃあ!行くでい!」

おにぎりを一気に口に入れて、立ち上がり岡中がいる場所へ行った。

「どうする?」

「あ、あいつは!?あの、太ってて一人暇そうな…」

「え、どっちが話しかけんの??」

「じゃあ、るいがすいませんっていうから、あと亜矢よろしく」

「オッケー」

私が親指を立てた後、るいはすぐにすいませんと三回くらい言った。
太ってる人は不安そうな顔で私たちを見る。

「あの、ホラあれ!マスクしてる人名前なんて言うの??」




「翔才?」

「え?つばさ?」

「うん、高橋翔才でしょ??」

いい名前やん!

「友達になりたいんだけど、話しずらくて…」

「ああ待ってて、話してみるよ」

いい人やん!

太ってる人は右前にいる団体の中に入り、マスクが私たちの方を見た。

「あ、いた…あんなトコに」

「ヤバイヤバイ!こっちみてるよ!!」

るい、テンションMAX。

太ってる人は翔才さん?になにを言ったのか分からないけど、ワクワクでたまらなかった。