転ばないように引き寄せられたため、思った以上に近い距離。


「とりあえず、どっか入ろう」


濡れたあたしに着ていたジャケットを羽織られせると優しく肩を抱かれた。



あたしは、何も言えなかった。

ただただ、今は英志くんに甘えたかった。
波だも止められない。
今、最高にあたしはかっこわるい。



「え、いじ…「喋んなくていいから」



もしや、あたしに何が起きたかわかってるの…？


あれだけ傷つけられて、どうしてあたしは彼に心を許しかけてるんだろう…