“そして一ノ宮財閥の次期社長を辞退したいと言った”





「ウソだろ……」





“一条社長……いや…一条くん……頼む…美和を助けてやってくれ…”






電話の向こうには威厳があって誰にも有無を言わせない一ノ宮社長でもハイテンションで何考えているかわからない一人の人間でもなくただ一ノ宮 美和の父親としての一ノ宮社長がいた