先輩と視線がぶつかった瞬間、身体全身に雷が落ちたみたいな電撃が走った気がした。

実際に雷が落ちた事がないから解らへんけど、きっとこんな感じなんやと思う。
『理恵なんや、このちっちゃいの(笑)意識せんと視界に入らんわ♪♪』

その言葉を聞いた瞬間。私は借りにも先輩で初対面にも関わらず先輩にキレた。
『無駄にでかい奴にちっちゃい言われたいねん!!』
さすがの先輩もいきなりキレられるとは思ってなかったみたいだった。

が、次の瞬間。お腹を押さえて笑いだした。

『ちっちゃいくせにエライ威勢ええやん!その威勢気に入ったわ』

無駄に背の高い男は笑いながら私に言った。
てか、笑いすぎ!いつまで受けてんねん。

『おいチビ。名前は?』

『チビちゃうし。海崎美紅て名前があるから!』

『チビは美紅て言うんや。俺は片岡 雅斗。チビの1コ上やから。』

こんな最悪な出逢いをした私達。二人の運命が静かに動き出していた事に誰も気付いてなかった。