「汗、ちゃんと拭かないと風邪ひいちゃうよ?」


拒む裕太くんなんてお構いなしに、家から持参したピンクのタオルを渡す。


「だからいいって言ってんだろ」


裕太くんの荒げた口調と一緒に、タオルが宙を舞う。


「あ、ごめん」


裕太くんは、謝るけど


これはいつものこと


「大丈夫だよ!!ごめんね。タオルなんていらないよね…アハハ」


今は無理に笑うしかない。



地面に落ちたタオルを拾うと、他の部員のとこへ急いだ。