「中嶋くんだよ」 「えっ」 パッと上を向くと、裕太くんが無表情であたしを見ていた。 「ゆ、裕太くんどうしたの?」 まさか今の話聞いてない…よね? 「ちょっと来い」 「え」 裕太くんはそう言うと、あたしの腕を掴んだ。 「葉子ちゃんごめんね」 「うん!大丈夫よ」 葉子ちゃんはニコっと笑って手を振ってくれた。