タマの死体を部屋に持ち帰って、シャワーをしてあげた。


乱れ、タイヤの跡のついた毛並みを整え、ドライヤーをかける。


そんなことはない、とわかってはいるが、タマが生き返ってくれそうだった。


現在時刻AM8:20。今から部屋を出ないと、講義に間に合わない。


ノロノロと立ち上がり、準備をする。


着替えを終え、ウォークマンのスイッチを押した。


が、イヤホンからは『ピー』という悲しい音だけが流れてきた。


充電を忘れていたらしい。ため息をつきながら、机の上に置く。


何か音がないと寂しいので、ラジオをつける。


悲しみは連鎖するのだろうか。

ラジオでは、私の好きだったバンドの活動休止を伝えていた。