「あ〜すいません!」
「あ、いえ。
あ!あのー…」
「はい?なんですか?」
「ここって
○○マンションで
合ってますよね?」
「えっ?あ、はい。
○○マンションですよ、
ここ。
あっ!!じゃあ先を急ぐんで!」
タッタッタ―――…。
「あ、ありがとうございます…。
…?あっ…。」
走って出てきて
俺とぶつかったのは
女子高生だった。
で、ほんとに
このメモの住所が
合ってるのか確認。
遅刻しそうなのかな。
自分の学生時代と
重ね合わせながら
彼女の背中を追ってたら
視界に入ってきたのだ。
ハンカチ。
彼女が落としたであろう
ハンカチを。