「…どこか安全なとこに行こ!」


私が体育倉庫を出ようとしたとき、足首を誰かに掴まれた。


ひっ!?


振り返るとさっき鉄板で殴られた男が…


「にぃくぅー!!」


もう持ってない~!!


必死に振りほどこうと足を振り回すけど、なかなか話してくれない。


もういやー!!


「楠!!」


この声は嵐?


戻って来てくれたんだね!?


そう思った瞬間、視点が体育館の天井に切り替わった。


「きゃあ!」


《ゴン!》


『楠!!』


嵐………変だな…嵐の声が……遠い………………