・・・・・・。

 ノック出来ない。

 意気地なし。


 生徒会室の前で、私はたたずんでいた。


 次の授業までの時間はたっぷりある。

 昼休憩だから。


 でも、いいかげん・・・行かないと。


「楠木さん。そこの資料とってくれる?」

「はい」


 ・・・中にいる。


 しかも楠木さんと一緒に。


 ・・・しょうがないことなんだけど、ど。



 おもわず、ドアにぴったりと耳をくっつけて聞き耳をたててしまっている。


「そこの資料の整理も頼めるかな?」

「はい、会長」


 ・・・。


 会長、か。

 会長と副会長なら一緒にいていいかもだけど、許せない自分は心が狭いのかな。


 もんもんと悩む自分。

 あぁー・・・じれったい( *`ω´)

 そう思うのに、どうにもできない私は・・・うーん。。。



 頭で考えていると、声が聞こえた。


「あっ・・・」

「どうした?」

「ちょっと、紙で切っちゃって・・・。・・・って、会長、や、やめてください! そんなこと・・・」

「でも・・・」

「だ、大丈夫ですから、や、やめてください・・・」

 
 な、何してるの!?